想い出の断片







どの色が好き?



      24色のクレヨンを
      全部並べて聞いてみた

      どの色が好き?

      貴女は迷わず
      全部好きと答えを返す
      ズルイナァーと 思いつつ
      確かに言えると納得する
      今の貴女は 無色透明
      どんな色にも変化する
      面白いほどに 貴女は変わる

      ネェ…!! 次はどの色に染まるの
      シィーラナイッ!!と 
      貴女の声がした
      貴女の笑い転げる声がした







      夢 
      貴女の姿 捕らえたと思ったのに
      夢
      貴女は捕まらない
      追いかけてるつもりなのに
      私は立ち止まったまま
      貴女は輝いて 輝いて
      光の中を 駆け抜けて行く
      光に溶けてしまいそうなくせに
      貴女を見失う事はない
      貴女の輝きがわかるから
      夢
      貴女の姿 せめて見つめていたい




万華鏡



      不思議な人ね
      貴女って
      いつも見せる 顔が違う
      クルリ クルリ
      変わっていく
      目を 離すことが出来ないの

      白いフリルに包まれた
      今日 ステキな プリンスで
      黒の革ジャン着こなして
      世の中に 拗ねてみせる
      日もあるわ

      貴女 まるで まるで
      そう 万華鏡 覗いている見たい
      変わっていく 貴女を見ていると
      時の流れも忘れるわ




陽炎



     紫の陽炎 立ち上る 砂漠
     熱砂の見せる 蜃気楼
     揺らめいて 揺らめいて
     黄金に 煌めく宴
     美しき 人々の集う広間
     その中で歌う人は
     陽炎の中に浮かび上がる
       愛しき人

     紫の紫の見せる幻
       そして夢
     妖しく踊り続ける
       美しき人
     人々の吐息の中 歌い舞い
     いつしか その姿は
     紫の陽炎の中 消えて行く
     すべて夢
     熱砂の見せる幻




白日夢



     白日夢
     今日 夢の国のあの人に
     白日夢を 見せてもらったから
     本当の眠りがやってこない
     あまりに その映像が
     あざやかだから
     夢の世界がやってこない

     真夜中になってしまったのに
     人々は深い眠りの底なのに
     私は まだ 白日夢を見ている
     ほんの一時
     あの人が 見せてくれた
     夢の中から
     私は 抜けられない




無 題



      運命なのでしょうか
      貴女を 知ったのは
      こんな筈では 無いのにと
      いくら思い返しても
      貴女に引き寄せられたことを
      認めてしまうのです
      美しいと
      ある日突然 感じた時から
      貴女を 追っている 自分に気づきました
      今の私の心は
      貴女しか住んでいないようです




貴女への 旅



      貴女の素顔が知りたくて
      地図の代わりに 写真の束を持って旅に出た
      怒った顔の山を越え
      笑顔の海を渡り
      何処までも歩いて行く
      疲れたと思ったら
      また貴女の新しい表情に出逢う
      悔しいぐらい素敵な人
      風になって 貴女の声が聞こえてくる
      また それに誘われて歩き出す
      長い間歩いているのに
      心のフィルムは 貴女で一杯なのに
      貴女という人は 不思議な人
      冷たい瞳で見つめていたと思えば
      とびっきりの笑顔で 包み込んでくれる
      この旅は きっと終わらないのだと
      私は 思い始めている




無  題



      ありがとうの言葉を
      大好きな貴女の後ろ姿に投げかける
      振り向いて 微笑んだ時は
      煌めく 舞台の上だと
      わかっているけど
      それが 私を幸福にしてくれる
      貴女を 見ていることが
      私の 真実だと
      貴女に 告げたくて
      追っている
      きっと 永遠に




無  題



     綴る 綴る
     文字を
     愛しい人に伝わるように
     世界中で 一番ステキな
     美しい言葉を探す
     見つかるまで
     出逢うまで
     いくつもの扉をたたいて
     覗いてみる
     自分の心
     あの人の笑顔で
     一杯の 私の心
     綴る 綴る
     愛を




無  題



      砂に書く
      愛していますと
      波が消す 突然に
      風か囁く
      思っても無駄な事と
      しょせん 遠い人なのだと
      でも 私は知っている
      言葉も想いも 誰に否定されたとしても
      あの人の姿が心の中から
      消え去ることはないのだと
      唯 輝きますだけだと



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